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Claude の返答が長すぎる?Subagent で専用 AI チームを組もう

Claude にコードのセキュリティレビューを頼むと、リファクタリング提案、パフォーマンス分析、テストケースまで 3000 行まとめて返ってくる——そんな経験、ありませんか。問題は AI の出力が多いことではなく、「この一件だけに集中して」と伝える手段がないことです。

Subagent はその解決策です。タスク範囲、ツール権限、モデル選択が独立しており、.claude/agents/ に置きます。レビューならレビュー用、ドキュメントなら執筆用——設定ファイルで境界を決めれば、越境も脱線もしにくくなります。

本記事では Subagent の設定・呼び出し・Multi-Agent 連携を解説し、ブログ執筆システムの実例も紹介します。

1/3
Haiku コスト
Sonnet 比
3 種
呼び出し
自動トリガー、@-mention、Task
並列
マルチタスク
効率約 2 倍
Source: 実際の使用データ

Subagent とは

一言で言えば、Claude 向けにカスタマイズした専用アシスタントです。タスク範囲もツール権限もモデルも、エージェントごとに変えられます。

.claude/agents/ に 1 ファイル 1 エージェント。上部が YAML 設定、下部が Markdown のプロンプトという構成です。

---
name: code-reviewer
description: コード品質とセキュリティリスクを審査する専門アシスタント
tools: [Read, Grep, Glob]
model: haiku
---

あなたはコードレビューの専門家です。以下に注力してください:
- セキュリティ脆弱性(SQL インジェクション、XSS など)
- パフォーマンスのボトルネック
- コーディング規約の問題
問題を指摘するだけで、コードは変更しないでください。

通常の Claude 対話との違いは 3 点です。

集中——決めた仕事だけ。レビューを頼めばレビューのみで、ついでにリファクタリングはしません。

制限——許可したツールだけ使えます。読み取り専用のレビュー用エージェントは、ファイルを書き換えられません。

再利用——設定をプロジェクトに置けば、チーム全員が @code-reviewer で同じ品質を再現できます。

なぜ Subagent が必要か

最初は「Claude と直接話せばいいのでは?」と思っていました。使ってみると、確かに効きます。

集中性

Claude は万能すぎます。コードの質問に、ベストプラクティス、フレームワーク推薦、ドキュメント執筆までついてくる。役に立つこともありますが、多くはノイズです。

Subagent なら単一タスクに固定できます。レビュー専用はリファクタ案を出さず、テスト専用はアーキテクチャ議論に入りません。

コスト最適化

すべてのタスクに高価なモデルは不要です。検索、変換、簡単な分析なら Haiku で十分——コストは Sonnet の約 1/3。チーム利用なら月単位の節約も大きくなります。

並列処理

ここが特に快適です。機能実装後、@test-writer で単体テスト、@code-reviewer でレビュー、@doc-writer でドキュメント——3 本を同時に走らせられます。直列 30 分が並列 10 分になる感覚です。

再利用性

設定を Git にコミットすれば、チーム全員が同じワークフローを使えます。プロジェクトの知見がそのまま実行可能な設定になります。

"Subagent の価値は集中性と再利用性。万能の 1 体を、得意分野ごとの専門家チームに分割するイメージです。"

YAML 設定の詳細

必須フィールドは 2 つだけです。

---
name: blog-writer          # 必須:一意 ID
description: ブログ初稿を執筆する専門家  # 必須:自動トリガーに影響
tools: [Read, Write, Grep]  # 任意:未指定なら全ツール
model: sonnet              # 任意:未指定ならメイン会話を継承
---

# プロンプトは YAML の下に書く
あなたはプロのブログライターです...

name——呼び出し時の ID。code-reviewertest-writer のように一目で役割がわかる名前がよいです。

description——自動トリガーの精度を左右します。「汎用アシスタント」だと、ほぼ呼ばれません。

悪い例:

description: 手伝い役

良い例:

description: ブログテーマを深掘りし、構造化されたコンテンツ企画書を作成する

tools——未設定だと全ツールが使えますが、後述のとおりリスクがあります。

model——haiku は安く速い、sonnet はバランス型、opus は最高品質・最高コストです。

ツール権限の管理

ここは私も踏み抜きました。最初は全 Subagent にデフォルトの全権限。分析専用のはずがファイルを書き換え——しかも誤って。

以降の原則はシンプル:必要な権限だけ、それ以上は与えない

タスク推奨ツール
読み取り分析Read, Grep, Glob
検索調査Read, WebSearch, WebFetch
コンテンツ編集Read, Edit
コンテンツ作成Read, Write, Edit
全権限All tools(慎重に)

悪い例:レビュー用に権限過多

---
name: code-reviewer
tools: []  # 空配列 = 全権限(危険)
---

良い例:読み取りのみ

---
name: code-reviewer
tools: [Read, Grep, Glob]
---

読み取り専用なら誤編集の心配がありません。制約はむしろ安全装置です。

3 つの呼び出し方

自動トリガー

description が明確なら、Claude が文脈から判断します。「コードレビュー関連のリクエストを処理する」と書いておけば、「この PR をレビューして」で起動しやすくなります。

@-mention

最も直感的です。

@code-reviewer この関数に問題がないか見て

Task ツール

プログラム的な呼び出し向きです。

Task(subagent_type="code-reviewer", prompt="src/ 配下の全ファイルをレビュー")
方式構文向く場面特徴
自動トリガー明示不要キーワードが明確便利だが誤爆あり
TaskTask(subagent_type="name")ワークフロー組み込み制御しやすい
@-mention@agent-name対話的利用直感的、名前を覚える必要あり

私は @-mention を最もよく使います。自動トリガーは時々外れ、Task は複雑なフロー向きです。

Multi-Agent 連携

単体の話から、複数エージェントの連携へ。

順次モード

コンテンツ制作でよく使う 順次モード です。

ユーザー入力
    |
@blog-planner 調査・構成
    | 企画書
@blog-writer 初稿執筆
    | 初稿
@blog-editor 推敲・公開準備
    | 最終稿

1 工程 1 エージェント。前の出力が次の入力——デバッグもしやすいです。

並列モード

機能完成後、同時起動:

  • @test-writer 単体テスト
  • @code-reviewer コードレビュー
  • @doc-writer ドキュメント

3 タスクが並走し、互いに影響しません。直列 30 分 → 並列 10 分の体感です。

HITL モード(Human In The Loop)

人間の確認が要る場面向きです。

@planner 案を生成
    |
ユーザー確認・修正
    |
@executor 実行

重要な判断を人が握れるので、完全自動に流れ切りにくくなります。

7 つの作成テクニック

数ヶ月使ってわかった、設定を良くする 7 点です。

テクニック 1:description は具体的に

曖昧——ほぼ自動起動しません:

description: 汎用アシスタント

具体的——役割が伝わります:

description: Python コードのセキュリティ脆弱性とパフォーマンス問題を専門に審査する

テクニック 2:プロンプトは手順まで書く

「レビュー専門家です」だけでは足りません。

大雑把:

コードレビューの専門家として、ユーザーのコードをレビューしてください。

具体的:

Python コードのセキュリティレビュー専門家です。
## 重点
1. SQL インジェクション — 全 DB 操作を確認
2. XSS — ユーザー入力の処理を確認
3. 機密情報 — ログとエラー処理を確認
## 出力形式
各問題を次の形式で報告:
- ファイル:xxx
- 行番号:xxx
- リスク:高/中/低
- 説明:xxx
- 修正案:xxx

テクニック 3:ツールは最小限

権限を減らしても賢さは落ちません。できることの範囲が狭まるだけです。

テクニック 4:モデルをタスクに合わせる

  • Haiku:検索まとめ、変換、簡単な分析、整理
  • Sonnet:複雑なロジック、クリエイティブ、コード生成、推論

テクニック 5:十分に試す

自動トリガー、@-mention、境界ケース——設定後は必ず複数パターンで試してください。

テクニック 6:プロンプトがドキュメント

チームメンバーが読んで「何をするエージェントか」がわかる書き方を。

テクニック 7:小さく始めて改善

完璧を目指さず、使いながらフィードバックで直す。

よくある落とし穴

落とし穴 1:description が曖昧

description: ユーザーを助けるアシスタント  # ×
description: 「テスト」「単体テスト」の言及時にテストケースを自動生成  # ○

落とし穴 2:権限が多すぎる

Write 権限は特に慎重に。全権限の典型:

name: format-converter
tools: []  # 空 = 全権限

改善:

name: format-converter
tools: [Read, Write]

落とし穴 3:プロンプトが長すぎる

プロンプトもトークン消費します。必要な情報だけ、簡潔に。

落とし穴 4:model 未設定

未設定だと Sonnet 継承——単純タスクでコストが無駄に。

name: text-extractor
tools: [Read]
model: haiku  # 忘れずに

落とし穴 5:循環呼び出し

A → B → A はタイムアウトまで回り続けます。正しくは A → B → C。

落とし穴 6:エラー処理なし

Subagent も失敗します。ワークフローに失敗検知を入れましょう。

落とし穴 7:Git 管理なし

設定は必ずコミット。問題が出たらロールバックできます。

実践:ブログ執筆システム

私が使っている 3 エージェント構成です。

アーキテクチャ

ユーザーがテーマ入力
    |
blog-planner: 調査+企画(約 20 分)
    | docs/[テーマ]-内容企画.md
blog-writer: 初稿(約 40 分)
    | docs/[テーマ]-初稿.md
blog-editor: 推敲(約 20 分)
    | docs/[テーマ]-最終稿.md

blog-planner

---
name: blog-planner
description: テーマを深掘りしコンテンツ企画書を作成
tools: [Read, Write, Grep, WebSearch, WebFetch]
model: sonnet
---

コンテンツプランナーとして:
1. WebSearch で最新トレンドを調査
2. 読者像とペインを分析
3. 構成と SEO 方針を設計
4. docs/ に企画書を出力

blog-writer

---
name: blog-writer
description: 企画書に基づきブログ初稿を執筆
tools: [Read, Write, Grep]
model: sonnet
---

コンテンツライターとして:
1. 企画書を読む
2. 構成に沿って初稿を書く
3. 人間らしい文体、AI 臭さを避ける
4. docs/ に初稿を出力

blog-editor

---
name: blog-editor
description: 初稿を編集し読みやすさを最適化
tools: [Read, Edit]
model: haiku
---

コンテンツエディターとして:
1. 初稿を読む
2. AI 臭い表現を除去
3. 読みやすさを向上
4. docs/ に最終稿を出力
# 1. 企画
@blog-planner Claude Code Subagent 使用テクニック
# 2. 執筆
@blog-writer
# 3. 編集
@blog-editor

各段階の入出力が明確なので、障害箇所の特定も容易です。

コスト最適化

Haiku と Sonnet の価格差はおおよそ 3 倍(最新は Anthropic 公式 を参照)。モデルを適切に割り当てるだけで、ブログ執筆フローでもかなり節約できます。

モデル選択

Haiku 向き

  • 検索・情報まとめ
  • 簡単なフォーマット変換
  • データ整理・分類
  • 読み取り専用コードレビュー

Sonnet 向き

  • ブログ・ドキュメント執筆
  • 複雑なコード生成
  • 推論が要る分析
  • 品質要求が高い作業
モデル特徴向くタスク
Haiku速い・安い単純作業
Sonnetバランス・デフォルト複雑作業
Opus最高品質・最高コスト極限の品質

Opus は極めて重要な案件以外は Sonnet で十分です。

節約のコツ

  • Haiku で足りるなら Sonnet を使わない
  • 絞れるなら All tools を渡さない
  • 短く書けるプロンプトは長くしない
  • 出力形式を指定して無駄な生成を防ぐ

まとめ

Subagent は黒魔術ではなく、Claude の能力を役割ごとに分ける仕組みです。1 人の万能選手を、専門家チームに変える——それだけの話です。

まだ「1 つの Claude ですべて」なら、30 分で設定を書いて試す価値があります。「また脱線した」の繰り返しが減ります。

覚えておきたい 5 点:

  1. 1 エージェント 1 タスク
  2. ツール権限は最小限
  3. 単純タスクは Haiku
  4. プロンプトは具体的に
  5. マルチエージェントはドキュメントで受け渡し

うまくいかないときは、だいたい設定の問題です。本記事の 7 テクニックと 7 落とし穴と照合してみてください。

完璧より、まず動かして改善——それが近道です。

専用 AI チーム、うまく組めることを願っています。


FAQ

Subagent と通常の Claude 対話の違いは?
Subagent には 3 つの違いがあります:

1) 集中性:
• 決めた仕事だけを行い、脱線しない

2) 制限性:
• ツール権限を自分で制御できる

3) 再利用性:
• 設定ファイルをチームで共有可能
• プロジェクトの .claude/agents/ に配置
Subagent の呼び出し方は?
3 つの方法があります:

1) 自動トリガー:
• Claude が description から判断

2) @-mention:
• @agent-name で直接呼び出し

3) Task ツール:
• Task(subagent_type='name') でプログラム的に呼び出し
Haiku と Sonnet の違いは?
Haiku:
• 高速・低コスト(Sonnet の約 1/3)
• 検索まとめ、フォーマット変換、簡単な分析向き

Sonnet:
• 品質が高い
• 複雑なロジック、クリエイティブ、コード生成など深い推論が必要なタスク向き
ツール権限はどう設定すべき?
原則は「必要最小限」。

よく使う組み合わせ:
• 読み取り分析:[Read, Grep, Glob]
• 検索調査:[Read, WebSearch, WebFetch]
• コンテンツ編集:[Read, Edit]
• コンテンツ作成:[Read, Write, Edit]

全権限は誤操作の原因になるので避けましょう。
複数 Subagent の連携方法は?
主に 3 モードです:

1) 順次:
• パイプライン処理
• 前の出力が次の入力

2) 並列:
• 複数タスクを同時実行
• 互いに影響しない

3) HITL:
• 重要な判断は人間が確認

シーンに応じて組み合わせられます。

4分で読めます · 公開日: 2025年11月22日 · 更新日: 2026年6月8日

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