Cloudflare Tunnel 入門:公網 IP なしでも内網サービスに安全アクセス
自宅 NAS のファイルにアクセスしたいのに接続できない。友人にローカルプロジェクトを見せたいのにリンクを共有できない——原因は同じ:公網 IP がない。ISP は公網 IP を割り当てないか、追加料金がかかる。動的 IP なら DDNS 設定も必要で、安定性も低い。frp や ngrok などの内網穿透ツールを試しても、クラウドサーバーが必要でコストがかかるか、無料版の制限が多い。
Cloudflare Tunnel は完全無料。公網 IP もクラウドサーバーも不要。ルーターのポート転送すら設定不要。HTTPS 暗号化と Cloudflare の DDoS 防御付き。この記事では Cloudflare Tunnel で内網穿透を実現する方法を解説します。NAS へのリモートアクセス、ローカルプロジェクトの共有、自宅サーバーへの SSH 接続——30 分で設定完了。
一、Cloudflare Tunnel とは?なぜ選ぶのか?
内網穿透が解決すること
まず、なぜ内網穿透が必要かを整理しましょう。
通常、自宅のデバイスはすべて内網にあり、プライベート IP(例:192.168.1.100)を持っています。デバイス同士は相互アクセスできますが、外網からは入ってこれません。会社やカフェから自宅 NAS にアクセスしたいなら、内網と外網をつなぐ「橋」が必要です。
従来の方法はポート転送:ルーターでポートを開き、外網リクエストを内網デバイスへ転送。ただし前提条件がある——公網 IP が必要。問題は、多くの家庭向け回線では公網 IP が割り当てられないか、キャリアグレード NAT で外から接続できないこと。
内網穿透が解決するのは、公網 IP がなくても外網から内網サービスにアクセスできるようにすることです。
Cloudflare Tunnel の仕組み
Cloudflare Tunnel の発想は巧妙で、従来の「外から穴を開ける」方式ではなく、内側から能動的に接続する。
具体的な流れ:
- 内網デバイスで
cloudflaredという小さなプログラム(デーモン)を実行 - このプログラムが Cloudflare のグローバルネットワークに接続し、暗号化トンネルを確立
- 設定したドメイン(例:nas.yourdomain.com)にアクセスすると、リクエストはまず Cloudflare の CDN へ
- Cloudflare がこの暗号化トンネル経由で内網サービスに転送
- 内網サービスが処理後、データはトンネル経由で返る
こうすることで、内網サービスは外から完全に「見えない」——ポートを開放せず、公網 IP も不要。内→外の暗号化接続だけが存在する。セキュリティの観点では Zero Trust(ゼロトラスト) アーキテクチャの考え方:デフォルトですべての接続を信頼せず、すべてのトラフィックを認証・暗号化する。
たとえば言うなら、自宅と Cloudflare の間に専用線を引いたようなもの。自分だけが使え、外からはサーバーの場所が見えない。
なぜ Cloudflare Tunnel を選んだのか
内網穿透の選択肢は多い。いくつか試した結果、Cloudflare Tunnel を使い続けています。主な理由は以下のとおり。
frp(最も一般的な選択肢)との比較:
frp は確かに使いやすく設定も難しくない。ただしクラウドサーバーと公網 IP が必須。毎月サーバー代がかかり、設定・メンテナンスも手間。Cloudflare Tunnel ならそのコストが不要。Cloudflare の CDN と DDoS 防御も無料で使える。
ngrok(海外で人気)との比較:
無料版はランダムドメインが割り当てられ、再起動のたびに変わる。流量制限もある。独自ドメインを使うには有料版が必要。Cloudflare Tunnel は完全無料。カスタムドメインも自由に使え、流量制限なし。
Tailscale/ZeroTier(P2P ネットワーク)との比較:
仮想 LAN 方式で、考え方が異なる。スマホ・PC・サーバー間の相互アクセス向き。誰でもアクセスできる Web サイトを公開したい場合は Tailscale には不向き。Cloudflare Tunnel は「サービスを外部公開する」シーンに適している。
まとめると、Cloudflare Tunnel の強みは 3 つ:無料、安全、シンプル。
ただし完璧ではない。最大の課題は 国内からのアクセス速度。Cloudflare の CDN ノードは主に海外にあり、遅延が高く、たまに断流もある。主に国内ユーザー向け、またはリアルタイム性が重要な用途なら他案を検討した方がよい。個人利用や非リアルタイム用途なら十分。
二、準備:必要なもの
設定を始める前に、準備するものを確認しましょう。どれも複雑ではなく、ほとんど無料です。
1. Cloudflare アカウント(無料)
cloudflare.com でアカウント登録。完全無料。すでに Cloudflare の DNS や CDN を使っているなら、既存アカウントで OK。
2. 独自ドメイン
唯一、少額の費用がかかる部分。ドメインが必要で、Cloudflare に DNS を委任する必要があります。
なぜドメインが必要か:Cloudflare Tunnel はドメインでトラフィックをルーティングする。nas.yourdomain.com にアクセスしたとき、Cloudflare がどのトンネルに転送するか判断できる。
ドメインは高くない。国内の Alibaba Cloud、Tencent Cloud などで .com や .top を年間数十元で購入可能。購入後、DNS サーバーを Cloudflare に変更するだけ(Cloudflare に詳しいチュートリアルあり)。
追加のメリット:ドメインを Cloudflare に委任すれば、CDN とファイアウォール機能も使える。
3. Cloudflare Zero Trust 無料プラン
少し注意が必要。Cloudflare Tunnel は Cloudflare Zero Trust サービスの一部で、Zero Trust を有効化する必要があります。
無料プランで十分。最大 50 ユーザーまで(個人利用なら余裕)。
有効化手順:
- Cloudflare コンソールにログイン
- 左メニューから Zero Trust を選択
- 無料プラン(Free Plan) を選択
- 支払い方法を登録(クレジットカードまたは PayPal)
ここで躊躇するかもしれません——無料プランなのにカード登録?
正直、最初は不安でした。ただし 課金されません。Cloudflare がこうしているのは悪用防止(大量アカウント登録など)のため。国内のデュアル通貨カードも使えます。登録後、一度も課金されたことはありません。
4. 内網デバイス 1 台
2 つの条件を満たす必要があります:
- ネット接続可能(当然、接続できなければトンネルは張れない)
- 常時起動(または必要なときに起動)
具体例:
- 自宅 PC(Windows/Mac/Linux いずれも可)
- NAS(Synology、QNAP など。Docker 対応ならさらに便利)
- Raspberry Pi やその他の開発ボード
- ソフトルーター
筆者は NAS 上で Docker デプロイ。非常に楽。
5. 公開したい内網サービス
最後に、外に公開したいサービスが必要。例:
- NAS の Web 管理画面(一般的なポート 5000、5001)
- Home Assistant スマートホームコンソール(ポート 8123)
- 自分で立てたブログや Web サイト(ポート 80、8080 など)
- SSH サービス(ポート 22)
サービスの 内網 IP アドレスとポート番号 を把握しておく。筆者の NAS は 192.168.1.100:5000。
準備は以上。聞こえは多いですが、追加費用がかかるのはドメインだけ。他はすべて無料。
三、実践:Tunnel を一歩ずつ構築
ここから実践編。設定は 3 ステップ:Tunnel 作成、cloudflared インストール、ドメイン設定。聞こえは多いですが、実際はすぐ終わります。
ステップ 1:Cloudflare コンソールで Tunnel 作成
- Cloudflare アカウントにログインし、Zero Trust コンソールへ
- 左メニュー Networks → Connectors → Cloudflare Tunnels
- 右上の Create a tunnel をクリック
- コネクタタイプ:Cloudflared(デフォルト)
- Tunnel に名前を付ける
命名は意味のある名前を推奨。home-nas、dev-server など。将来複数 Tunnel がある場合、一目でわかる名前が管理しやすい。
Save tunnel をクリックすると、Cloudflare が Token(トークン) を生成。
重要:この Token は超重要! Tunnel の鍵のようなもの。cloudflared インストール時に使います。長い文字列が表示されるので、コピーして保存するか、ページを閉じないでください。
ステップ 2:cloudflared デーモンをインストール
内網デバイスに cloudflared をインストール。OS によって手順が異なります。Docker 方式(最も簡単)を中心に解説します。
方式一:Docker デプロイ(推奨)
Docker 対応デバイス(NAS、Linux サーバーなど)なら、これが最も楽。コマンド 1 本:
docker run -d --restart=always \
--name cloudflared \
cloudflare/cloudflared:latest \
tunnel --no-autoupdate run --token <あなたのTOKEN>
<あなたのTOKEN> を先ほどコピーした長い文字列に置き換えて実行。
数秒でコンテナが起動。--restart=always でデバイス再起動後も Tunnel が自動復旧。
方式二:Linux に直接インストール
Docker を使わない場合。Ubuntu/Debian の例:
# インストールパッケージをダウンロード
wget https://github.com/cloudflare/cloudflared/releases/latest/download/cloudflared-linux-amd64.deb
# インストール
sudo dpkg -i cloudflared-linux-amd64.deb
# Tunnel を実行
sudo cloudflared service install <あなたのTOKEN>
CentOS/RHEL ユーザーは .deb を .rpm に変更。
方式三:Windows インストール
Windows ユーザーは MSI インストーラーをダウンロード:
https://github.com/cloudflare/cloudflared/releases/latest/download/cloudflared-windows-amd64.msi
ダブルクリックでインストール後、管理者権限でコマンドプロンプト(CMD)を開き:
cloudflared.exe service install <あなたのTOKEN>
方式四:macOS インストール
Mac ユーザーは Homebrew が最も簡単:
brew install cloudflared
cloudflared service install <あなたのTOKEN>
いずれの方式でも、インストール後 Cloudflare コンソールを確認。Tunnel ステータスが HEALTHY(正常) になれば接続成功。cloudflared と Cloudflare の間に暗号化トンネルが確立されています。
ステップ 3:パブリックホスト名(Public Hostname)を設定
トンネルは張れましたが、Cloudflare はまだトラフィックの転送先を知りません。「nas.yourdomain.com にアクセスが来たら、内網の 192.168.1.100:5000 に転送して」と教える必要があります。
同じ Tunnel ページで:
- Public Hostname タブをクリック
- Add a public hostname をクリック
- 設定を入力:
- Subdomain(サブドメイン):例
nas。完全なドメインはnas.yourdomain.com - Domain(ドメイン):ドロップダウンから選択(Cloudflare に委任済みであること)
- Path(パス):通常は空。
/apiなどでパスを分けたい場合のみ入力 - Type(タイプ):HTTP を選択
- URL:内網サービスのアドレス。形式
http://内網IP:ポート。例:http://192.168.1.100:5000
- Subdomain(サブドメイン):例
疑問:Type は HTTP でよいのか?HTTPS の方が安全では?
心配不要。Cloudflare が自動で HTTPS を提供します。流れは:
- アクセス者 → Cloudflare:HTTPS 暗号化(Cloudflare が証明書を自動発行)
- Cloudflare → 内網サービス:暗号化トンネル経由
内網サービス自体に HTTPS がなくても、ユーザーアクセスは全程暗号化。証明書設定の手間も省けます。
Save hostname をクリックすれば設定完了。
ステップ 4:アクセスを検証
テストの時間です。
ブラウザで設定したドメインにアクセス。例:https://nas.yourdomain.com。
順調なら内網サービスが表示される。アドレスバーの鍵アイコンは HTTPS 証明書が有効であることを示します。
初回アクセスは DNS 反映に数分かかることがあります。アクセスできない場合:
- 5〜10 分待って再試行
- Tunnel ステータスが HEALTHY か確認
- 内網サービスが正常稼働か確認(内網から
http://192.168.1.100:5000にアクセスしてみる)
1 つの Tunnel に複数サブドメインを設定可能
実用的なテクニック:1 つの Tunnel に複数のパブリックホスト名を追加し、異なる内網サービスに対応できます。
筆者の設定例:
nas.mydomain.com→http://192.168.1.100:5000(NAS 管理画面)blog.mydomain.com→http://192.168.1.100:8080(個人ブログ)ha.mydomain.com→http://192.168.1.101:8123(Home Assistant)
サービスごとに Tunnel を作る必要はなく、管理が非常に楽。
四、応用設定とベストプラクティス
基本設定はここまで。さらに踏み込みたい方向けの応用も紹介します。
設定ファイルで複数サービスを管理
先ほどは Dashboard でクリック設定。少数サービスなら便利。サービスが多い場合や、コードで管理したい(バージョン管理など)場合は設定ファイル方式が向いています。
cloudflared を実行するデバイスで config.yml を作成:
tunnel: <あなたのTunnel UUID>
credentials-file: /path/to/<UUID>.json
ingress:
- hostname: nas.yourdomain.com
service: http://192.168.1.100:5000
- hostname: blog.yourdomain.com
service: http://192.168.1.100:8080
- hostname: ha.yourdomain.com
service: http://192.168.1.101:8123
- service: http_status:404
最後の service: http_status:404 はフォールバックルール。マッチしなかったリクエストはすべて 404。必須で、必ず最後に置く。
この設定ファイルで cloudflared を起動:
cloudflared tunnel --config /path/to/config.yml run
設定が明確になり、Git リポジトリでバージョン管理も可能(Token はコミットしないこと!)。
SSH と RDP に対応
Cloudflare Tunnel は HTTP だけでなく SSH、RDP などにも対応。リモートサーバー管理に特に有用。
SSH 設定例:
config.yml に追加:
- hostname: ssh.yourdomain.com
service: ssh://localhost:22
ローカル PC で cloudflared 経由の SSH 接続:
# SSH config を設定
cat >> ~/.ssh/config << EOF
Host ssh.yourdomain.com
ProxyCommand cloudflared access ssh --hostname %h
EOF
# その後そのまま SSH 可能
ssh [email protected]
RDP 設定(Windows リモートデスクトップ)も同様。プロトコルを rdp:// に変更するだけ。
SSH/RDP ポートを公網に公開する必要がなく、セキュリティが大幅に向上。
Cloudflare Access でセキュリティを強化
ここまでの設定では、ドメインを知っていれば誰でもアクセス可能。公開 Web サイトなら問題ないが、NAS 管理画面など機密サービスには認証を追加した方がよい。
Cloudflare Access が Tunnel の前段にログインゲートを設置できます。
設定手順:
- Zero Trust コンソール → Access → Applications
- Add an application → Self-hosted を選択
- アプリ情報を入力:
- Application name:例 “My NAS”
- Application domain:例
nas.yourdomain.com
- 認証ポリシーを設定:
- メールホワイトリスト(指定メールのみログイン可)
- Google/GitHub OAuth ログイン
- MFA(多要素認証)も可能
設定後、nas.yourdomain.com にアクセスすると、まず Cloudflare のログインページへ。認証通過後にサービスへ入れます。
個人ユーザーでも完全無料。機密サービスには強く推奨。
パフォーマンス最適化とモニタリング
日常使用のテクニック。
Tunnel 稼働状態の確認:
Zero Trust コンソールの Tunnels ページで確認できる情報:
- Tunnel がオンラインか(HEALTHY または DOWN)
- トラフィック統計
- 接続クライアント数
Tunnel が突然 DOWN になったら、内網デバイスのネット断や電源オフ、cloudflared プロセスの停止を確認。
ログでトラブルシュート:
Docker 方式なら docker logs cloudflared でログ確認。
よくあるエラー:
- Token 無効:コピーミスを確認
- 接続失敗:内網サービスの稼働を確認
- 証明書エラー:通常、数分待てば自動修復
cloudflared を定期更新:
Cloudflare は不定期に cloudflared を更新。新機能追加やバグ修正。Docker なら最新イメージを pull してコンテナ再起動:
docker pull cloudflare/cloudflared:latest
docker restart cloudflared
Cloudflare 公式は直近 1 年バージョンの互換性のみ保証。古すぎるバージョンは強制オフラインになることも。定期更新を推奨。
五、よくある質問と注意点
Cloudflare Tunnel を使い続けて分かった、よくある質問と注意点を共有します。
速度と安定性について
最も気になる点。国内からのアクセス速度は、正直なところ速くはない。
筆者の実測:
- 遅延:300〜800ms(国内アクセス)
- 帯域:ダウンロード速度は一般的に 1〜5MB/s。時間帯や地域による
- 安定性:たまに短い断流があるが、大半は問題なし
なぜ遅いか:Cloudflare の CDN ノードは主に海外。国内トラフィックは遠回り。無料ユーザーの優先度も相対的に低く、ピーク時に帯域制限されることも。
向いている用途:
- たまに NAS にリモートアクセスしてファイルをダウンロード
- 友人に個人プロジェクトを見せる
- リモート SSH でサーバー管理(遅延の影響は小さい)
向いていない用途:
- ストリーミング再生(カクつく)
- ゲームサーバー(遅延が高すぎる)
- 大容量ファイルの頻繁な転送
- 国内ユーザー向け本番環境
速度重視なら frp + 国内クラウドサーバー、または Tailscale など P2P 方式を検討。
セキュリティについて
Cloudflare Tunnel 自体は非常に安全:
- 全程 HTTPS 暗号化
- インバウンドポート不要
- Zero Trust アーキテクチャ、デフォルトですべて拒否
- Cloudflare 標準の DDoS 防御
ただし、サービスを漫然と公開してはいけません。強く推奨:
- データベースを公開しない:MySQL、Redis などを直接 Tunnel 経由で公開しない
- 機密サービスに Access 認証を追加:NAS、SSH、管理画面など
- ログを定期確認:異常アクセスがないか
- OS とソフトウェアを更新:内網だから安全、と油断しない
とはいえ、公網ポートを直接開くより Tunnel ははるかに安全。
利用制限について
Cloudflare 無料プランの制限:
- 最大 50 ユーザー(個人利用には十分)
- 流量無制限
- UDP プロトコルは非対応(TCP は問題なし)
- 国内では HTTP/3 QUIC 非対応
必須条件:ドメインが必要で、Cloudflare に DNS を委任すること。ドメインを Cloudflare に置きたくない場合は Tunnel は使えない。
代替案の比較
Cloudflare Tunnel が合わない場合の選択肢:
| 方案 | 強み | 弱み | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| frp | 速度が速く安定 | クラウドサーバーが必要、コストあり | 本番環境、国内ユーザー |
| Tailscale | P2P 直結、速度が速い | 自分だけ、外部公開不可 | 個人デバイス間の相互接続 |
| ngrok | 設定が簡単 | 無料版制限多、カスタムドメインは有料 | 一時的なデモ |
| DDNSTO | 国内チーム、速度が良い | 無料版はデバイス数制限 | 国内ユーザー |
ニーズに合わせて選べばよい。絶対に最良の方案はない。
実用的なテクニック
最後にいくつか:
1. 短いドメインを使う
nas.yourdomain.com は mynas.yourdomain.com より覚えやすい。ドメイン自体が短ければ(例:abc.com)、nas.abc.com はさらに便利。
2. サービスごとにサブドメインを計画
意味のあるサブドメインを推奨:
nas.— NAS 管理blog.— ブログdev.— 開発環境ssh.— SSH アクセス
URL を見ればサービスがわかり、管理も明確。
3. Token をバックアップ
Tunnel の Token は必ず保存。パスワードマネージャー(1Password、Bitwarden など)に保管。紛失したら Tunnel を削除して再作成するしかない。
4. Tunnel ステータスをモニタリング
Cloudflare の Webhook やメール通知で、Tunnel オフライン時に即座に通知。Zero Trust コンソールの Settings で設定。
結論
まとめると:
Cloudflare Tunnel は 無料、安全、使いやすい 内網穿透方案。個人開発者やホームサーバー利用者に特に向いています。公網 IP 不要、クラウドサーバー不要、ルーターのポート転送も不要。30 分で設定完了。
コア強み:
- 完全無料、流量無制限
- Zero Trust セキュリティアーキテクチャ
- HTTPS と DDoS 防御付き
- HTTP/SSH/RDP など複数プロトコル対応
- 1 つの Tunnel で複数サービスを公開可能
欠点も認めておく:
- 国内アクセス速度は一般的、遅延が高め
- たまに断流
- ドメイン必須で Cloudflare に DNS 委任が必要
- UDP プロトコル非対応
たまのリモートアクセスや海外ユーザー向けなら Cloudflare Tunnel で十分。国内本番や速度重視なら他案を。
大多数の個人ユーザーにとって、Cloudflare のインフラを無料で使えるのは相当な選択肢。筆者は frp とクラウドサーバーに半日かけた後、Tunnel なら 10 分で済んだ——「最初からこれにすれば」と感じるはず。
今すぐ試してみてください。問題があればコメント欄で教えてください。見つけ次第返信します。
Cloudflare Tunnel で内網穿透を実現する完全設定フロー
Tunnel 作成からパブリックホスト名設定までの全手順。30 分で無料内網穿透を実現。HTTP/SSH/RDP など複数プロトコル対応
Estimated time: PT30M
-
1
Step 1: 準備:Cloudflare アカウントとドメインを登録
Cloudflare アカウント登録: -
2
Step 2: Cloudflare コンソールで Tunnel 作成
操作手順: -
3
Step 3: cloudflared デーモンをインストール
Docker デプロイ(推奨): -
4
Step 4: パブリックホスト名(Public Hostname)を設定
操作手順: -
5
Step 5: アクセス検証と応用設定
アクセス検証:
FAQ
Cloudflare Tunnel と frp、ngrok の違いは?なぜこれを選ぶのか?
• frp は確かに使いやすく設定も難しくないが、クラウドサーバーと公網 IP が必須
• 毎月サーバー代がかかり、設定・メンテナンスも手間
• Cloudflare Tunnel ならそのコストが不要。Cloudflare の CDN と DDoS 防御も無料で使える
ngrok(海外で人気)との比較:
• 無料版はランダムドメインが割り当てられ、再起動のたびに変わる。流量制限もある
• 独自ドメインを使うには有料版が必要
• Cloudflare Tunnel は完全無料。カスタムドメインも自由に使え、流量制限なし
Tailscale/ZeroTier(P2P ネットワーク)との比較:
• 仮想 LAN 方式で、考え方が異なる
• スマホ・PC・サーバー間の相互アクセス向き
• 誰でもアクセスできる Web サイトを公開したい場合は Tailscale には不向き
• Cloudflare Tunnel は「サービスを外部公開する」シーンに適している
まとめると、Cloudflare Tunnel の強みは 3 つ:無料、安全、シンプル。
Cloudflare Tunnel の仕組みは?なぜより安全なのか?
具体的な流れ:
1) 内網デバイスで cloudflared という小さなプログラム(デーモン)を実行
2) このプログラムが Cloudflare のグローバルネットワークに接続し、暗号化トンネルを確立
3) 設定したドメイン(例:nas.yourdomain.com)にアクセスすると、リクエストはまず Cloudflare の CDN へ
4) Cloudflare がこの暗号化トンネル経由で内網サービスに転送
5) 内網サービスが処理後、データはトンネル経由で返る
こうすることで、内網サービスは外から完全に「見えない」——ポートを開放せず、公網 IP も不要。内→外の暗号化接続だけが存在する。
セキュリティの観点では、Zero Trust(ゼロトラスト)アーキテクチャの考え方:デフォルトですべての接続を信頼せず、すべてのトラフィックを認証・暗号化する。
たとえば言うなら、自宅と Cloudflare の間に専用線を引いたようなもの。自分だけが使え、外からはサーバーの場所が見えない。
Cloudflare Tunnel の国内アクセス速度は?どんな用途向き?
実測データ:
• 遅延 300〜800ms(国内アクセス)
• 帯域:ダウンロード速度は一般的に 1〜5MB/s。時間帯や地域による
• 安定性:たまに短い断流があるが、大半は問題なし
なぜ遅いのか:
• Cloudflare の CDN ノードは主に海外。国内トラフィックは遠回りになる
• 無料ユーザーの優先度は相対的に低く、ピーク時に帯域制限されることも
向いている用途:
• たまに NAS にリモートアクセスしてファイルをダウンロード
• 友人に個人プロジェクトを見せる
• リモート SSH でサーバー管理(遅延の影響は小さい)
向いていない用途:
• ストリーミング再生(カクつく)
• ゲームサーバー(遅延が高すぎる)
• 大容量ファイルの頻繁な転送
• 国内ユーザー向け本番環境
速度重視なら frp + 国内クラウドサーバー、または Tailscale など P2P 方式を検討。たまのリモートアクセスや海外ユーザー向けなら Cloudflare Tunnel で十分。国内本番や速度重視なら他案を。
Cloudflare Tunnel の設定方法は?何を準備する?
1) Cloudflare アカウント(無料。cloudflare.com で登録)
2) 独自ドメイン(少額の費用。国内の Alibaba Cloud、Tencent Cloud などで .com や .top を年間数十元で購入。購入後 DNS サーバーを Cloudflare に変更)
3) Cloudflare Zero Trust 無料プラン(Cloudflare コンソールにログイン → 左メニュー Zero Trust → 無料プラン選択。支払い方法の登録が必要だが課金されない)
4) 内網デバイス 1 台(ネット接続可能で、常時起動または必要時に起動。自宅 PC、NAS、Raspberry Pi など)
5) 公開したい内網サービス(内網 IP とポート番号を把握。例:192.168.1.100:5000)
設定手順:
1) Cloudflare コンソールで Tunnel 作成:
• Zero Trust コンソール → Networks → Connectors → Cloudflare Tunnels → Create a tunnel
• Token を取得
2) cloudflared デーモンをインストール(Docker が最も簡単):
docker run -d --restart=always --name cloudflared cloudflare/cloudflared:latest tunnel --no-autoupdate run --token <あなたのTOKEN>
3) パブリックホスト名を設定:
• Public Hostname タブ → Add a public hostname
• Subdomain、Domain、URL などを入力
全体の設定は 30 分程度で完了。
Cloudflare Tunnel はどのプロトコルに対応?SSH と RDP の設定方法は?
HTTP 設定:
• Public Hostname で Type を HTTP、URL に http://内網IP:ポート
• 内網サービス自体に HTTPS がなくても、Cloudflare が自動で HTTPS を提供。ユーザーアクセスも全程暗号化
SSH 設定:
• config.yml に追加:
hostname: ssh.yourdomain.com
service: ssh://localhost:22
• ローカル PC で SSH config を設定:
cat >> ~/.ssh/config << EOF
Host ssh.yourdomain.com
ProxyCommand cloudflared access ssh --hostname %h
EOF
• その後そのまま SSH 可能:ssh [email protected]
RDP 設定(Windows リモートデスクトップ)も同様。プロトコルを rdp:// に変更するだけ。
SSH/RDP ポートを公網に公開する必要がなく、セキュリティが大幅に向上。1 つの Tunnel に複数サブドメインを設定可能:
• nas.mydomain.com → http://192.168.1.100:5000
• blog.mydomain.com → http://192.168.1.100:8080
• ssh.mydomain.com → ssh://localhost:22
Cloudflare Access でセキュリティを強化する方法は?利用制限は?
• Zero Trust コンソール → Access → Applications
• Add an application → Self-hosted を選択
• アプリ情報を入力(Application name 例:My NAS、Application domain 例:nas.yourdomain.com)
• 認証ポリシーを設定(メールホワイトリスト、Google/GitHub OAuth ログイン、MFA 多要素認証も可能)
設定後、アクセス時にまず Cloudflare のログインページへリダイレクト。認証通過後にサービスへ入れる。個人ユーザーでも完全無料。機密サービスには強く推奨。
利用制限:
• Cloudflare 無料プランの制限:
- 最大 50 ユーザー(個人利用には十分)
- 流量無制限
- UDP プロトコルは非対応(TCP は問題なし)
- 国内では HTTP/3 QUIC 非対応
• 必須条件:ドメインが必要で、Cloudflare に DNS を委任すること。ドメインを Cloudflare に置きたくない場合は Tunnel は使えない
セキュリティについて:
• Cloudflare Tunnel 自体は非常に安全(全程 HTTPS 暗号化、インバウンドポート不要、Zero Trust デフォルト拒否、Cloudflare 標準の DDoS 防御)
• ただし強く推奨:
- データベース(MySQL、Redis など)を直接 Tunnel 経由で公開しない
- 機密サービスに Access 認証を追加(NAS、SSH、管理画面など)
- ログを定期確認、OS とソフトウェアを更新
10分で読めます · 公開日: 2025年11月30日 · 更新日: 2026年6月8日
Cloudflare フルスタック実践
検索からこのページに来た場合は、前後の記事もあわせて読むと同じテーマの理解がかなり早く深まります。
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