Stable Diffusion モデル選び完全ガイド:画質からライセンスまで実践判断

"Stability AI が公開した Stable Diffusion 3.5 シリーズの発表は、Large、Large Turbo、Medium の位置づけ確認に使います。"
"Stability AI License ページは、Community License、収益閾値、企業ライセンスの境界確認に使います。"
"Stable Diffusion XL Base 1.0 のモデルカードは、SDXL 基盤モデルの説明とライセンス入口の確認に使います。"
"FLUX 公式リポジトリは、FLUX.1 pro、dev、schnell の利用方法とライセンスファイルの区別に使います。"
"Black Forest Labs のモデルページと pricing ページは、FLUX API、pro ルート、商用アクセスの最新情報確認に使います。"
"ComfyUI Models ドキュメントは、checkpoint、LoRA、VAE、ControlNet などのモデル種別とディレクトリ確認に使います。"
Stable Diffusion のモデルを選ぶとき、VRAM への不安、ライセンスの迷い、新しいモデルへの誘惑はたいてい同時に出てきます。Hugging Face で何十個もの checkpoint を見て、どれを落とせばいいのかわからない。FLUX は「Midjourney を超える」と聞いたけれど、自分の 8GB GPU で動くのか不安。さらにありがちなのは、モデルファイルを ComfyUI に入れたあと、「ノードが見つからない」「パスが正しくない」といったエラーで止まることです。
モデル選びは画質ランキングだけでは決まりません。ここで扱う問いは 1 つです。ローカルの ComfyUI 環境で、ハードウェア、ライセンス、エコシステムの成熟度を見ながら、本当に動き、実運用に乗せられ、リスクを抑えられる Stable Diffusion モデルをどう選ぶか。
主要 3 系統モデルファミリーの比較
まず全体像を表で確認します。以下の比較は、公式リリースページ、Hugging Face のモデルカード、コミュニティ検証をもとにしています。VRAM 要件の列は保守的な判断であり、実際の数値は解像度、batch、精度、workflow の最適化に大きく左右されます。
| モデル | 画質の位置づけ | VRAM 要件(保守) | エコシステム成熟度 | 商用ライセンス | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| SDXL 1.0 Base | 中〜上位。細部を制御しやすい | 6〜8GB から | 最高。checkpoint/LoRA/ControlNet が豊富 | Community License は比較的ゆるいが、収益閾値を超えると企業ライセンスが必要 | 初心者、低リスクなローカル練習、エコシステム優先 |
| SD 3.5 Large | 高画質。構図とテキスト能力が強い | 12〜16GB から | 中程度。ノードとチュートリアルは整備中 | Community License。収益閾値と企業ライセンスを確認 | 画質重視で、ハードウェアコストを受け入れられる人 |
| SD 3.5 Medium | 中〜高画質。細部が安定 | 8〜12GB から | 中程度。SD 3.5 Large と同系統 | Community License | コンシューマー向け GPU で、画質と負荷のバランスを取りたい人 |
| FLUX.1 schnell | 高画質で生成が速い | 8〜12GB から | 中〜低。workflow/ノードは成熟途中 | Apache 2.0。商用利用は比較的しやすい | ローカル開発、個人利用、商用テスト |
| FLUX.1 dev | 最高クラス。画面の細部が豊か | 12〜16GB から | 中〜低 | 非商用ライセンス。商用利用は禁止 | ローカル練習、画質研究 |
すばやく選ぶなら:
- 初心者、または VRAM が少ない(8GB 未満):まず SDXL。エコシステムが最も成熟していて、リスクが低いです。
- コンシューマー向け GPU(8〜16GB)で画質を上げたい:SD 3.5 Medium または FLUX schnell。
- 最高画質を狙い、商用利用も考えている:SD 3.5 Large または FLUX schnell。ただしライセンス確認が必須です。
SDXL:エコシステムが最も成熟した初心者向けの起点
Stable Diffusion XL(SDXL)は、Stability AI が 2023 年に公開した 1.0 Base モデルで、パラメータ数は約 3.5B です。現時点で最も画質が高いモデルではありませんが、ほかのモデルがまだ追いつきにくい強みがあります。エコシステムの成熟度です。
Hugging Face には、SDXL ベースの checkpoint、LoRA、VAE、ControlNet が大量にあります。Civitai などのコミュニティでも SDXL 派生モデルは日々追加されています。つまり、ComfyUI で見つかる workflow、ノード、チュートリアルの多くは、SDXL 互換を前提にしていることが多いのです。
Stable Diffusion XL Base 1.0 のモデルカードを見ると、SDXL の公式ライセンスは Stability AI Community License です。個人利用や小規模な商用プロジェクトでは十分に扱いやすいライセンスですが、Stability AI が定める年間収益の閾値を超える場合は企業ライセンスが必要です。具体的な閾値は変わる可能性があります。公開前には必ず Stability AI License 公式ページを読んでください。
初心者に SDXL をすすめる理由は次のとおりです。
- チュートリアルが多い:ComfyUI、WebUI、ControlNet、LoRA 学習には SDXL 向けの解説が大量にあります。
- ノードが成熟している:ComfyUI の基本ノード(
CheckpointLoader、CLIPTextEncode、KSamplerなど)は SDXL 対応が安定しており、エラーが出にくいです。 - コミュニティ checkpoint が豊富:アニメ、写実、イラストなど、目的のスタイルに合わせて調整済み checkpoint を選べます。最初から学習する必要はありません。
- ハードウェア負荷を抑えやすい:1024x1024 解像度なら 8GB の VRAM でも動かせます。低解像度や量子化を使えばさらに軽くできます。
SDXL の画質は SD 3.5 Large や FLUX ほどではありません。ただし多くの場合、画質差だけが本質ではありません。まず処理を通し、ComfyUI の操作に慣れ、経験を積んでからハードウェアを更新したいなら、SDXL は最も堅実な出発点です。
Stable Diffusion 3.5:公式新アーキテクチャの open-weight ルート
Stable Diffusion 3.5 は、Stability AI が 2024 年 10 月に公開した最新シリーズです。3 つのバリアントがあります。
| バリアント | パラメータ数 | 位置づけ | ハードウェア目安 |
|---|---|---|---|
| Large | 約 8B | 最高画質。公式フラッグシップ | 16GB+ VRAM。コンシューマー向け GPU では重い |
| Large Turbo | 蒸留版 | Large に近い画質で生成が速い | Large と同程度 |
| Medium | 約 2.5B | 中〜高画質。ハードウェアにやさしい | 8〜12GB VRAM。コンシューマー向けに向く |
Introducing Stable Diffusion 3.5 公式発表によると、SD 3.5 は新しい MMDiT アーキテクチャを採用し、テキスト理解と構図能力が大きく改善されています。公式はこれを「open weights」ルートとして位置づけており、ライセンス条件を満たせば重みをダウンロードしてローカルでデプロイできます。
Medium バリアントはコンシューマー向け GPU に向いています。8GB〜12GB の VRAM なら Medium は動かせますが、Large は 16GB 以上、またはかなり攻めた量子化が必要になりがちです。新しいアーキテクチャをローカルで試したいものの、すぐにハードウェアを更新したくない場合は、Medium のほうが現実的です。
ComfyUI の SD 3.5 対応は整備が進んでいる段階です。現時点では次のものが必要になることが多いです。
- 従来の
CheckpointLoaderではなく、UNETLoaderやCLIPLoaderなどの専用ノード。 - T5 XXL や CLIP L など、対応する text encoder。
- 公式サンプル workflow、またはコミュニティの対応チュートリアル。
SD 3.5 のライセンスも Stability AI Community License がベースです。公開前には次を確認してください。
- 公式が定める年間収益の閾値を超えていないか。
- 企業利用で個別ライセンスが必要か。
この記事は法律助言ではありません。具体的な条項は Stability AI License を基準にしてください。
FLUX.1:画質は先端、ただしライセンスは複雑
FLUX.1 は Black Forest Labs が公開した画像生成モデルファミリーです。3 つのルートで位置づけが異なります。
| ルート | 位置づけ | ライセンス | 入手方法 |
|---|---|---|---|
| pro | 最高画質。サービス/API 向け | BFL 商用ライセンス | API 呼び出しまたは提携先経由。重みは非公開 |
| dev | 高画質。ローカルデプロイ | 非商用ライセンス(FLUX1-dev License) | Hugging Face から重みをダウンロード。商用利用は禁止 |
| schnell | 高画質で生成が速い | Apache 2.0 | Hugging Face から重みをダウンロード。商用利用は比較的しやすい |
black-forest-labs/flux GitHub リポジトリと FLUX モデル公式ページから、次の点が確認できます。
- schnell は最もゆるいライセンスです。Apache 2.0 で、商用利用が可能なため、ローカル開発や個人利用に向いています。
- dev は商用利用を明確に禁止しています。FLUX.1 dev license ファイルには、非商用利用のみと書かれています。
- pro は重みを公開していません。API 経由で使い、価格や接続方法は公式ページを確認します。
FLUX.1 は何でも商用利用できる、と誤解されがちです。実際には、Apache 2.0 の schnell だけが商用面で比較的扱いやすく、dev は商用禁止、pro は有料 API または商用提携が前提です。重みをダウンロードする前に、どのルートを使うのかを確認してください。
FLUX を ComfyUI で使うときの注意点は次のとおりです。
FluxGuidance、FluxControlNetなど、専用 workflow とノードが必要です。- T5 XXL など、追加の text encoder が必要です。
- ハードウェア負荷が高めです。12GB 以上の VRAM があると安全で、低 VRAM では量子化や解像度の引き下げが必要です。
画質を重視し、新しい workflow を調べる気があり、ライセンス境界を理解しているなら、FLUX は試す価値があります。ただし商用利用が必要なら、schnell なのか dev なのかを先に確認し、対応するライセンスファイルを読んでください。
ハードウェア判断ガイド:VRAM が実現可能性を決める
VRAM 要件は、解像度、batch size、精度、量子化、ノード実装、workflow 最適化に強く依存します。以下は保守的な見積もりであり、絶対的な保証ではありません。
| VRAM | 推奨モデル | 試せるモデル | 非推奨 |
|---|---|---|---|
| 4〜6GB | SDXL(低解像度/量子化) | なし | SD 3.5、FLUX |
| 8GB | SDXL(1024x1024)、SD 3.5 Medium(保守設定) | FLUX schnell(量子化/低解像度) | SD 3.5 Large、FLUX dev |
| 12GB | SDXL、SD 3.5 Medium | SD 3.5 Large(攻めた量子化)、FLUX schnell | FLUX dev(高解像度) |
| 16GB+ | SDXL、SD 3.5 Medium/Large、FLUX schnell | FLUX dev | なし |
保守設定:解像度を下げる(例:512x512)、batch size を 1 にする、fp8 または bf16 量子化を有効にする、最適化済み workflow を使う。
攻めた量子化:さらに精度を下げ、コミュニティの最適化ノードを使います。画質や安定性が落ちることがあります。
自分のハードウェアで特定モデルが動くかわからない場合は、まず SDXL または SD 3.5 Medium からテストし、慣れてから重いモデルへ進むのが安全です。6GB の VRAM で FLUX dev を無理に動かさないでください。エラーやクラッシュが出るとソフトウェアの問題に見えますが、実際はハードウェア不足であることが多いです。
商用ライセンス境界チェックリスト
モデル選びでは画質だけを見てはいけません。商用利用の前には、ライセンスを項目ごとに確認します。重要な境界は次のとおりです。
1. Stability AI Community License の収益閾値
SDXL と SD 3.5 はどちらも Stability AI Community License に属します。公式ライセンスページには年間収益の閾値があり、それを超えると企業ライセンスが必要です。閾値の数値は変わる可能性があります。第三者の記事から具体的な数字をコピーせず、公開前に必ず Stability AI License 公式ページを読んでください。
プロジェクトに商用収益(有料サービス、広告収益、商品販売など)がある場合は、次を確認します。
- 現在の閾値はいくらか。
- 追加の企業ライセンスが必要か。
- 地域や用途の制限があるか。
2. FLUX.1 dev は商用利用を明確に禁止している
FLUX.1 dev license ファイルには、非商用利用のみと書かれています。「重みをダウンロードできたなら商用利用できる」と考える人がいますが、それは誤りです。
dev ルートはローカル練習、個人制作、画質研究向けです。商用利用したいなら、schnell(Apache 2.0)を選ぶか、有料の pro API を使います。商用プロジェクトで dev 重みを使わないでください。「少しテストするだけ」でも同じです。
3. FLUX.1 schnell は比較的ゆるいライセンス
FLUX.1 schnell license ファイルは Apache 2.0 で、商用制限は少なめです。ただし、ゆるいことと無制限であることは違います。
- ライセンス表示は残す必要があります。
- 自分の用途が Apache 2.0 の他の条項に反していないか確認します。
- schnell のライセンスを dev のライセンスと混同しないでください。
4. コミュニティ checkpoint は基盤モデルのライセンスを引き継がない
Civitai で「超写実 checkpoint」をダウンロードすれば、SDXL の Community License をそのまま引き継ぐと思われがちです。これは誤りです。
コミュニティ checkpoint(LoRA、マージモデル、ファインチューニング版を含む)は、モデルカードを個別に確認する必要があります。作者が「商用禁止」と明記している場合もあれば、「自由利用」とする場合、クレジット表記を求める場合もあります。基盤モデルのライセンスは派生モデルへ自動的には移りません。
誰かの統合パックから checkpoint をダウンロードした場合、商用利用前に必ず次を行います。
- その checkpoint の元のモデルカードを見つける。
- 作者のライセンス表記を確認する。
- 明確なライセンスが見つからない場合は、商用不可として扱う。
5. 公開前に公式ライセンスページを読む
この記事はライセンス境界への意識を整理するためのもので、法律助言ではありません。具体的な条項、閾値、制限、更新は公式ページを基準にしてください。
二次情報から具体的な数字や条項をコピーしないでください。ライセンスは更新されることがあり、あなたの公開時点では公式ページと古い記事の内容がずれている可能性があります。
ComfyUI で動かす実践手順
モデルを選んだら、次は実際に動かします。ComfyUI では次の手順で進めます。
ステップ 1:モデルディレクトリ構造を確認する
ComfyUI Models ドキュメントによると、モデルファイルは通常次の場所に置きます。
ComfyUI/models/
├── checkpoints/ # 基盤モデル(.safetensors または .ckpt)
├── lora/ # LoRA ファインチューニング
├── vae/ # VAE ファイル
├── controlnet/ # ControlNet モデル
├── unet/ # UNET モデル(一部の新モデル)
├── clip/ # CLIP text encoder
└── ...
モデルによって必要なディレクトリは異なります。たとえば:
- SDXL は通常、
checkpoints/配下に 1 つの.safetensorsファイルを置くだけで動きます。 - SD 3.5 と FLUX は、
unet/、clip/などの追加ディレクトリが必要になることがあります。
ステップ 2:ダウンロード元を確認する
おすすめの入手元:
- できるだけ Hugging Face の公式モデルカードを使います。Stable Diffusion XL Base 1.0、Stable Diffusion 3.5 Large などです。
- Civitai にはコミュニティ checkpoint が豊富ですが、各モデルカードのライセンス確認が必須です。
おすすめしない入手元:
- ライセンスが明記されていない「統合パック」や「ワンクリックパック」。
- 出典不明のクラウドドライブリンク。
- スクリーンショットだけでモデルカードがない共有。
ステップ 3:新しいモデルでは追加準備が必要なことがある
.safetensors ファイルを 1 つダウンロードしても、必ず動くとは限りません。SD 3.5 や FLUX のような新しいモデルでは、通常次が必要です。
- 公式サンプルまたはコミュニティチュートリアルから、対応する
.jsonworkflow ファイルをダウンロードします。 - 必要な専用ノードを用意します。一部の新モデルは ComfyUI の新しいノードに依存し、ノードがなければ「node not found」エラーが出ます。
- T5 XXL、CLIP L などの追加 text encoder を別途ダウンロードし、対応ディレクトリに配置します。
「node not found」や「model path is incorrect」のようなエラーが出たら、まず次を確認します。
- workflow がそのモデルに対応しているか。
- text encoder、vae などの追加ファイルが足りていないか。
- モデルファイルが正しいディレクトリにあるか。
ステップ 4:検証チェックリスト——最初の 1 枚を生成する
本番プロジェクトに入る前に、まず 1 枚だけテストします。
- ComfyUI を起動し、対応する workflow を読み込みます。
- ノード不足のエラーがないことを確認します。
- “a cat sitting on a chair” のような簡単な prompt を入力します。
- 実行して、生成完了を待ちます。
- 生成速度、VRAM 使用量、画質を確認します。
エラーが出る場合:
- VRAM が足りない場合は、解像度や batch size を下げるか、量子化を有効にします。
- ノードが足りない場合は、対応ノードパッケージをインストールするか、ComfyUI を更新します。
- モデルパスが誤っている場合は、ファイルが正しいディレクトリにあるか確認します。
ComfyUI の基本操作に慣れている場合は、ComfyUI 入門完全ガイド:インストールから最初の Stable Diffusion 画像まで と ComfyUI workflow 再利用ガイド:JSON インポート、欠落ノード、モデルパス確認 も参考になります。インストール、モデルパス、workflow インポートのトラブルシューティングを詳しく扱っています。
FAQ:よくある 7 つの質問
① 8GB の VRAM ならどのモデルを選ぶべきですか?
まず SDXL または SD 3.5 Medium を選びます。FLUX schnell は 8GB では攻めた量子化や低解像度化が必要になり、安定性は SDXL より低くなります。SD 3.5 Large と FLUX dev は 12GB+ のほうが安全です。
② SDXL はもう古いモデルですか?
画質だけなら SD 3.5 Large や FLUX に及ばない場面があります。ただしエコシステムの成熟度は今も最も高いです。チュートリアル、ノード、checkpoint、LoRA、ControlNet の数は新しいモデルを大きく上回ります。初心者や低リスクなローカル練習では、今でも SDXL から始めるのがおすすめです。
③ FLUX.1 dev は商用利用できますか?
できません。FLUX.1 dev のライセンスは商用利用を明確に禁止しています。商用利用しやすいのは schnell(Apache 2.0)で、もう 1 つの選択肢は有料の pro API です。商用プロジェクトで dev 重みを使わないでください。
④ ComfyUI にモデルを入れたのに読み込めないのはなぜですか?
よくある原因:
- ファイルを置くディレクトリが違う(例:
unet/が必要なモデルをcheckpoints/に置いている)。 - workflow が合っていない(例:SDXL workflow で FLUX を動かしている)。
- 追加ファイル(text encoder、vae など)が足りない。
- ファイル名またはパス形式が正しくない。
パス確認は ComfyUI workflow 再利用ガイド の該当部分も参考にしてください。
⑤ checkpoint、LoRA、VAE、ControlNet のうち、どれが基盤モデルですか?
checkpoint(.safetensors など)が基盤モデルで、完全な生成ネットワークを含みます。LoRA はファインチューニングファイルで、checkpoint と組み合わせて使います。VAE は画像をデコードするためのもので、checkpoint に内蔵されている場合も、別途読み込む場合もあります。ControlNet は構図、輪郭、ポーズなどを正確に制御するためのネットワークです。
ファイルを 1 つだけダウンロードするなら、まず checkpoint を選ぶことになります。
⑥ 他人の統合パックに入っている checkpoint は商用利用できますか?
デフォルトで商用利用できるとは考えないでください。コミュニティ checkpoint のライセンスは個別にモデルカードを確認する必要があります。基盤モデルのライセンスは派生モデルへ自動的には移りません。明確なライセンスが見つからない場合は、商用不可として扱います。
⑦ 新しいモデルほど画像は必ず良くなりますか?
必ずしもそうではありません。新しいモデルは画質、テキスト理解、構図が改善されることがありますが、次の代償もあります。
- ハードウェア要件が高く、低 VRAM では動かないことがあります。
- エコシステムの成熟度が低く、workflow やチュートリアルが少ないです。
- ライセンスがより厳しく、商用リスクが高い場合があります。
画質向上に意味があるのは、モデルを実際に動かせて、適切な workflow があり、ライセンス境界を理解している場合だけです。
さらに読むものと次のステップ
モデル選びは Stable Diffusion を使う流れの最初のステップです。次にはインストール、workflow、prompt の工夫があります。
先に読むとよいもの:
- ComfyUI 入門完全ガイド:インストールから最初の Stable Diffusion 画像まで — インストール、モデルディレクトリ、基本操作を扱います。
- ComfyUI workflow 再利用ガイド:JSON インポート、欠落ノード、モデルパス確認 — workflow インポートとエラー対応を扱います。
関連して学ぶもの:
- Prompt Engineering 商用実践 — Stable Diffusion にも応用できる汎用 prompt テクニック。
- メディアをまたぐ制作:Nano Banana と Gemini — AI ツールを組み合わせる事例。
今後のテーマ:
Stable Diffusion の prompt テンプレートと LoRA 学習ガイドは、別の記事で扱います。
参考資料
以下の公式ページは、モデル選びとライセンス確認の信頼できる情報源です。
- Introducing Stable Diffusion 3.5 — SD 3.5 シリーズの公式発表ページ
- Stability AI License — Stability AI Community License と企業ライセンスの境界
- Stable Diffusion 3.5 Large model card — SD 3.5 Large のモデルカード
- Stable Diffusion XL Base 1.0 model card — SDXL base のモデルカード
- black-forest-labs/flux — FLUX.1 公式推論リポジトリ
- FLUX models by Black Forest Labs — FLUX.1 モデル公式ページ
- FLUX.1 dev license — FLUX.1 dev の非商用ライセンスファイル
- FLUX.1 schnell license — FLUX.1 schnell の Apache 2.0 ライセンスファイル
- ComfyUI Models — ComfyUI のモデルディレクトリと種類の説明
ComfyUI 向けに Stable Diffusion モデルを選ぶ方法
用途、VRAM、エコシステムの成熟度、ライセンスの境界から SDXL、SD 3.5、FLUX.1、コミュニティ checkpoint を絞り込み、ComfyUI で小さく試走します。
⏱️ 目安時間: 30 分
- 1
ステップ 1: 用途を確認する
アバター、イラスト、商品画像、ポスター、一括素材、商用納品のどれを作りたいのかを先に書き出します。モデルランキングから始めないでください。 - 2
ステップ 2: 基盤ルートを決める
初心者は SDXL を優先します。Stability AI の新しい公式アーキテクチャを試したい場合は SD 3.5 Medium、より新しい質感や prompt 追従性を重視する場合は FLUX を評価します。 - 3
ステップ 3: VRAM と workflow を確認する
解像度、batch、精度、ControlNet、LoRA、text encoder、後処理ノードから負荷を見積もります。最初は小さいサイズと batch 1 で試してください。 - 4
ステップ 4: license を確認する
基盤モデル、コミュニティ checkpoint、LoRA、API 利用規約、プラットフォーム規則を別々に確認します。商用用途では公式 license とモデルカードを基準にします。 - 5
ステップ 5: 正しいディレクトリに配置する
モデルの種類に応じて checkpoints、lora、vae、controlnet、unet、clip などのディレクトリに配置します。新しいモデルでは追加ファイルが必要なことがあります。 - 6
ステップ 6: 対応する workflow を使う
モデルカードまたは公式サンプルに合わせた ComfyUI workflow を選びます。SD 3.5 や FLUX を古い SDXL ノード構成に無理に入れないでください。 - 7
ステップ 7: 試走結果を記録する
seed、prompt、サイズ、steps、sampler、batch を固定し、速度、VRAM、失敗率、画像の安定性、ライセンス結論を記録します。
FAQ
8GB の VRAM なら、どの Stable Diffusion モデルを選ぶべきですか?
SDXL はもう古いモデルですか?
FLUX.1 dev は商用利用できますか?
ComfyUI にモデルを入れたのに読み込めないのはなぜですか?
コミュニティ checkpoint は基盤モデルの商用ライセンスを引き継ぎますか?
新しいモデルほど画像は必ず良くなりますか?
適した GPU がない場合はどうすればいいですか?
9分で読めます · 公開日: 2026年6月3日 · 更新日: 2026年7月14日
ComfyUI と Stable Diffusion シリーズ: 入門、workflow、モデル選び、prompt
検索からこのページに来た場合は、前後の記事もあわせて読むと同じテーマの理解がかなり早く深まります。
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